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著書名 今日の治療薬 2008年版―解説と便覧 (2008)
著者名浦部 晶夫
出版社 南江堂
ASIN 4524250085
装丁 単行本
価格 ¥ 4,830
感想文概要:医療現場で「薬物とはなにか」を考える必須教材
本文: どうして こんなに 薬物が増えたのか。
 新薬が 欧米の巨大製薬資本で開発されているのか。
 じっくり考えると 腹が立つ。
 結局は資本の論理だ。
 自分が 臨床医になって どれだけ 薬物と称する異物が登場してきたことか。

 薬物に関する 原則を教えてくれたのは 高橋晄正であった。
 不要な薬物を認めない。
 彼は、原則を訴え続けた。
 その高橋晄正も 亡くなった。
 医師になって既に38年。

 薬物により 振り回されている医師と患者と称する方々。
 患者さんは 医療機関を 薬物を売る場所と思っている。
 患者さんはインターネットで調べている。
 医師は『薬売りの少年だ』と私は 率直に言っている。
 デンマークのアンデルセンが書いた童話、『マッチ売りの少女』の話しも勿論する。
 そのことを 説明するには この書は 必須である。
 私は 薬物の歴史と 主作用と副作用の解説者になる。
 
 最後は 問う。
 「ここまで 説明したのだから 自分で選びなさい」
 彼らは 薬物とは何か
 考える。
 自然治癒力を 学ぶためには この書は 私の診療現場では必須。
 私も医師。
 他の医師の 処方を視る目は 厳しい。相手の思考回路を考え続ける。
 今の時代においての 「薬物とは何か」を医療側とよばれる者と患者が一緒に考える場の教材である。
 そう 私は この書を 位置づけている。


概要:概略を知るに
本文:薬の概略や標準処方を調べたり、効能から薬品を調べるには、ぴったりです。
投与禁忌や妊婦への投与等の詳細を調べるには、かなり役不足で、治療薬マニュアルが有用です。

概要:素晴らしい本です
本文:なんちゃって薬剤師の私には必需品です。わかりやすい。睡眠薬代わりにもなりますが。。。

概要:小児用量が便利
本文:毎年新薬が収載されるだけでなく、記載内容や解説なども最新のものに更新され、充実していっています。
特に、今年度版で新たに加わった中でありがたかったのは、小児用量の記載です。
小児科の専門ではなくても、小児を診ることも時には避けられないことがあると思います。
これまで、小児用量がわからず、調べるのに苦労したものですが、今年度版からは、小児に使用するような薬には小児用量の記載が加わりましたので、非常に便利になりました。
毎年は購入していないという先生も、今年度版は購入を考えられても良いのでは無いでしょうか。

著書名 高血圧は薬で下げるな! (角川oneテーマ21)
著者名浜 六郎
出版社 角川書店
ASIN 4047100161
装丁 新書
価格 ¥ 720
感想文概要:こういう本が一番危険だ
本文:医薬品にもの申すNPO法人をたちあげて活動している浜六郎氏の著作。高血圧の原因にはちょっとしたストレスや緊張による一過性のものもあり、あわてて薬を飲むのはやめるべきという意見や、そもそも降圧薬を飲んだ方がいいというデータはあやしく、むしろ飲まない方がいいこともあるとしている。統計的な記述はやや読みづらいが誰でも数時間で読破可能。

結論から言うとトンデモ本。一般的な読者は、本著者が善意のある良心的な医師のように見えてしまうかもしれないが、きわめて恣意的なデータの選択と解釈をおこなっており、意図的な歪曲であることを著者自身が理解しているフシさえ見られる。たとえば、慢性的な高血圧の原因が『動脈硬化によって血管の弾力が不可逆的に失われること』が最も重要であるはずなのに触れていないのは、これを第一にしてしまうと著者の持論の説得力が薄れるためと思われる。

本書で紹介されているHanssonの論文は、『高血圧を治療した患者としていない患者の比較』ではなく『普通に治療した患者とさらに厳密に治療した患者の比較』である。このデータで驚くべきことはわずかな目標値の違いだけでも将来発生する確率が有意に変化する疾患があることであって、治療しないくてもいいという意味とは全く異なる。一方で、NIPPON研究という大失敗に終わった臨床研究を持論の根拠としているが、まるで何も言えないような母集団を解析している。たとえば、本研究ではほとんど患者が登録されなかった上、途中でやめてしまった患者が40%という尋常でない多さであり、その患者がなぜ試験をやめてしまったかが全く解析されていないため、この研究は何も結論してはいけないはずである。治療しない群の患者で試験から離脱した人の多くが死亡しているかもしれないのである。フィンランドの臨床試験の解釈も背景因子をよく見ると、『非介入群』の患者も最終的には『積極治療群』に近い割合で薬を飲んでいるが、この点は無視されている!

極めつけは統計学的な信頼度を示すP値が0.3のデータ(これは全く信頼できないという意味)を『70%の確率で信頼できる』と解釈させる表現をしているが、同じことを著者と逆に表現するならば『30%の確率で誤診する医者を信頼できますか?(できるわけないでしょ)』となることに注意すべきである。多数の確証バイアスに加え、相関と因果関係を同義に扱っている。

総論として、600円の本がもし100万部売れれば、著者は6000万円手にする一方で読者の出費は600円しかない。一般常識とまったく逆の持論をタイトルにすると、読者の目を惹いて話題になる。このトリックで(善人を装いつつ)大儲けするシステムが心ない論客によって築かれている点を理解すべきで、とくに読者の健康をテーマにこれをするのは相当問題と思うし、出版社はきちんと吟味してから出版すべきだ。本書を高く評価しているレビューを見ると事態は深刻だ。当然星1つの書で中古品で十分。

概要:副作用は怖い。
本文:降圧剤を服用していて疑問を持っている方、必読の一冊です。
この本を買ったころ血圧がらみでちょうど体調が悪いときでした。降圧剤を飲み始めて1年以上になりますが最近頭重感や手足の冷えが強くなったり他にもいろんな症状を感じるようになりました。それでこの本を読んでいたらちょうど投与されていたカルシウム拮抗剤のことが載っていて副作用のことを知り愕然としました。なぜならばその少し前に担当医の先生に相談していたのですが問題ないから1日1回で思わしくなければ2回服用したらとのことで所要量の倍量飲んだら翌日には体調がおかしくなって約10日仕事を休む羽目になってしまいました。他の作用機序の降圧剤についても聞いたのですが適応でないとのこと。これが裏目に出てしまった。それでやむなく自己責任の下中止してしまいました。そしたら頭はスッキリしてくるし冷えもあまり感じなくなりました。血圧のリバウンドもあまりなく多少不安はありますが今はやめて正解でした。というよりはやむなくそうしたというのが実情ですか。しかし、それでは血圧が安定しないので食事や運動や生活習慣について更に見直すことにしました。著者が飲む必要はないとするぎりぎりの線なので今後もこのままなんとか過ごすことができたらと思っています。本書の内容については賛否両論ありますが服用量を減らしたりやめることはリスクを伴いますのでよく医師と相談されることをおすすめします。その上で自分で判断して下さい。
とにかく薬でこれだけ強い副作用を実感したのは初めてだったのでその恐ろしさも身にしみました。なかなかマイナス面は表に出にくいですがこれを教えてくれた浜先生に感謝したい。
血圧は少々下がってもガンになりやすくなったんではどちらがいいんだかわからないですからね。また、副作用を薬が原因でなく自分の免疫力の低下とか老化現象と思い違いしないことも必要です。メリット、デメリットを比較してどちらを選択するかです。

その後: 服用(カルシウム拮抗剤)を中止してしばらくは漢方薬を服用しながら様子を見て安定していたのですが、親の介護でパニクったり、仕事でたった一人の従業員に10日ほど休まれて疲れでついにキブアップ。仕事も休業するはめになってしまった。他の診療所で別の降圧剤を処方してもらいましたが体調不良もあって最大血圧が200をこえてしまった。すぐに中止し前の担当医と相談して,副作用は気になりますが結局再度一からスタートになりました。環境さえ許せば薬なしで対処できるかもしれませんが、わたしのようにストレスだらけの生活をやむなく送っているものにとってはやはり医師とよく相談することが重要です。浜先生の理論にうまく当てはまればそれはそれでよいとも思いますが。

概要:西洋医学は対症療法の世界
本文:西洋医学的に高血圧の原因は「遺伝」とか「塩分過剰摂取」といわれていますが本当にそうなのでしょうか?

「遺伝」というのは体質が遺伝するのであって高血圧そのものが遺伝するわけではないです。ハゲと一緒です。生まれてずっとハゲの人はいないでしょう。なりやすい体質が遺伝するのです。次に塩分ですが、確かに「塩化ナトリウム」は高血圧の原因の一つでしょうが医者はそれだけで「塩」を毒物扱いにして「減塩」を患者に強要しているのです。高血圧になるのは精製された塩(食塩)であって、ミネラルが豊富な自然海塩はむしろ血圧をさげます。塩には多量のナトリウムが入っています。ですが塩化ナトリウム純度が低い自然海塩にはナトリウムだけではなく有用な微量元素も含まれています。自然海塩は血液に非常に近いミネラルバランスがあり、血管を柔らかくしてくれます。

ナトリウムは塩だけでなく、化学調味料(グルタミン酸ナトリウム・イノシン酸ナトリウム)や肉や魚などの動物性食品にも多く含まれています。逆に植物性食品にはナトリウムを排泄するカリウムが多く含まれています。塩を控える前に化学調味料・肉・魚などを控えるべきだと思う。

高血圧は食の欧米化に伴って増えた現代病の一つです。昔ながらの食事(玄米菜食)と自然海塩の食事に戻すことで高血圧とは無縁の生活が出来るでしょう。

医者も安易に薬を処方しすぎています。薬を出す前に正しい食事指導をするべきです。本当に患者のことを想っているのか、薬を出すにしても正確に副作用を示すべきです。利尿剤を服用して腎不全になって人工透析になる、降圧剤で横紋筋融解症という重篤な副作用があることを知っている患者さんはどれほどいてるでしょうか?

医者からみれば患者は単なる「金のなる木」にしか見えないんでしょうね。

概要:ガイドライン批判の趣意はわかるが・・・
本文:慎重な内科医師の中には、年齢に関係なく厳しい血圧コントロールを勧める最新の「高血圧治療ガイドライン」には違和感を覚える者もいるのは確かだ。厳しすぎる降圧治療目標値の陰には、高価な降圧薬を販売する製薬会社の思惑が見え隠れしているとの著者の意見に私も賛同する。しかし、本書で紹介されている医学的に誤りのあるデータ解析方法や解釈は、著者の主張全体の信憑性を損なうものである。

降圧薬によって血圧を下げるリスクの最大の根拠として提示している「国民栄養調査」や「茨城県の健康診断調査」の解釈方法に問題がある。これらのアンケートによる追跡調査の結果を独自に解析しなおして、「降圧薬非服用群に比べて、降圧薬服用群で自立者の割合が低く、死亡相対危険度が高い」のだから「降圧薬は危険だ」と結論している。しかし、この解釈には重大な誤りがある。2群への無作為な振り分けでない以上、降圧薬服用群の人々は、もともと高血圧以外の何らかの病気で医師の治療を受けている可能性が高いと考えるのが自然だ。例えば、糖尿病や高脂血症などの慢性疾患、更には脳梗塞や心筋梗塞の既往のある人たちが多い可能性が高い。そうであれば、自立者の割合が低く、死亡相対危険度が高いのは、降圧薬服用のためではなく、もともとリスクの高い人たちばかりが集まっていたからという結論になる。通常の医学臨床論文では、2群で比較するならば降圧薬服用以外の因子に差が無いことを大前提とする。

これに比べると、本著に紹介されているフィンランドの大規模介入研究に関する説明は比較的説得力がある。これは、血圧140-150/90-100程度の患者には、降圧薬を投与しない方が長期的予後は良いというものだ。これくらいが穏当な主張ではないだろうか。

著者の趣意は理解できるが、医師の著書である限りは、医学的に妥当な方法を用いて論じる必要がある。また、読者が著者の主張を検証するためにも、引用されている参考文献の一覧をつけて欲しいものだ。


概要:臓器の加齢
本文: 本書は基礎医学の試験が通って進級した大学生が背伸びして一生懸命書いたレポートみたいな内容。殆どの部分が添削必要。もう少し勉強して下さい。
 高血圧は「臓器の寿命」を縮めるものであることは、医学論文に拠らずとも一世紀以上にわたる学問の蓄積により明らかにされている。筆者のみならず多くの医療従事者は、年齢の上での加齢と「臓器の加齢」を混同している。元気そうに見える重症高血圧患者の心臓、腎臓、血管の耐用年数を知り、これ以上余命を縮めないようにするために必要なことが記されているのが高血圧治療ガイドラインである。
 ガイドライン自体にも不備なところが多く、あまり高血圧の病態を理解せず問診と診察を怠り患者さんの血圧を目安に薬だけで下げようとしたり、薬の効果と副作用の検証をしない医師を増やしてしまうかも知れない。筆者はこのような点をきちんと明記して本書を速やかに改訂すれば、治療中断のため健康被害を被った患者からの訴状を受け取ることもないであろう。

著書名 抗菌薬マスター戦略 -非問題解決型アプローチ-
著者名岩田健太郎
出版社 メディカルサイエンスインターナショナル
ASIN 4895925641
装丁 単行本(ソフトカバー)
価格 ¥ 5,250
感想文概要:
本文:

著書名 新薬誕生―100万分の1に挑む科学者たち
著者名ロバート・L.シュック
出版社 ダイヤモンド社
ASIN 4478005508
装丁 単行本
価格 ¥ 2,520
感想文概要:「薬の底力」を確認
本文:最近は薬害や副作用、医療費の高騰から来る「薬不信」の風潮があります。
たとえば、過去10年間で高齢者の肺癌治療にタキサンと胸部CTが導入されました。これらは高価なのですが、結果はみえにくいものです。伸びた平均余命は18日にしか達しません。余命1年延ばすのに403,142ドル(約4千4百万円)もかかる計算になります。(Cancer. Published online October 22, 2007)
そういうなか、明らかに人類に貢献した薬があります。こういうブレークスルー薬を7種類あげています(個人的にはリピトールは除外したいですが)。
つまり、アボット社のHIV薬、ノービアとカクテル療法。アストロゼネカ社の統合失調症薬、セロクエル。イーライリリーのインスリン。グラクソ社の喘息薬、アドエア(個人的にお世話になっています)。ジョンソン&Jの抗炎症薬、レミケード。これは効果うんぬんよりも、生物医薬品を世に送り出したことに意味があります。ノバルティス社のグリベック。ファイザーのリピトール。

この本の良いところは、開発者、企業経営者だけでなく、患者や工場の従業員の顔が見えるところです。グリベックの臨床試験に参加するために、スーザン・マクナマラさんと研究者との間でかわされた手紙のくだりは涙がでてしまいました。

また、各会社の歴史もおもしろいです。老舗製薬企業は南北戦争のころからの歴史をもっています。製薬会社は体力勝負ですから、どうやってその体力を手にいれたのかを、知ることができます。

文章も平易で、翻訳も見事です。読み物として、大変おもしろく読ませていただきました。

概要:難病の特効薬に挑む薬学者たち
本文:英文原書「Miracle Medicines」は2007年に出版。その邦訳が本年7月初旬に
出版された。致死的な難病に苦しむ患者の命を救った7つの代表的な「奇跡の薬」を創り出した人々(科学者、臨床医、製薬会社)の英知と執念を描いたドラマ集である。訳者は、東大薬学部出身の薬学博士で、製薬会社の研究所勤務。著者は米国の文系(ノンフィクション)ライターであるが、本書のサイエンス面の記述も正確である。訳者自身があとがきでも触れているごとく、本書を読んで、私が感じた第一印象は、「製薬企業を少し褒め過ぎている」であった。7つの話ともNHK「プロジェクトX」のごとき、困難・努力・成功といった「美談」ばかりだからだ。

業界を熟知している人々は私自身を含めて、「新薬開発の実状は、そんな感動ド
ラマばかりではない」「現実の企業人は、そんなに立派ではないし、もっと泥々
としている」と批判したくなる。確かに、企業人をきれいごとのみで語ることは
不可能である。しかしながら、金儲けだけでは説明できない、先端科学に挑戦す
る人々、また苦しむ患者を助けたいと熱望する企業人が、少なからず存在するこ
とも事実である。本書は、そういう、いわば「例外的な」7つの成功例(美談)
だけを選り抜いて収録したものである。もちろん、「失敗例」ばかり載せても、
本は売れない。

この訳本の副題は「百万分の一に挑む科学者たち」である。新薬開発の成功確率
は、現在「百万分の一」以下である。つまり、百のプロジェクト・チームが各々
一万の化合物を合成しても、その成功率は、一以下であるというのが、厳しい現
状である。それに負げず、努力と運を持ち合わせた企業やプロジェクトが少なく
とも7つ、新薬を最終的に市場へ出すことに成功した。

本書の第6章に登場する世界最初のシグナル療法剤「グリベック」(癌治療の扉を開く)は、その代表的な例であり、かつ科学的にみて、最も痛快な発明の例である。数年前、スイスの製薬会社「ノバーチス」から市販された稀少難病「CML」(慢性骨髄性白血病)に効く新薬「グリベック」の開発には、その病因 (「ABLーBCR」という染色体上の遺伝子融合) が判明してから、半世紀以上の歳月が費やされている。「ABL」と呼ばれるチロシンキナーゼの阻害剤である「グリベック」の開発には無数の人々が関与したが、その主役は「先見の明」があったノバーチスのアレックス・マターと臨床医のブライアン・ドルーカーであろう。

概要:勉強になった
本文:本書はプロのノンフィクション作家が、膨大な人にインタビューして書いた点が(回想記のようなものが多い)今までの新薬開発物語と違う。それから、患者が登場しているのもよい。糖尿病患者でヒューマログを注射しながらミスアメリカに輝いた女性、また、承認前の臨床試験に参加できなければ死んでしまうとノバルティスCEOに直訴の手紙を書いた白血病患者、など。また、学会発表のあと死が迫る患者から殺到する電話に対応した製薬会社のオペレーターの話も印象深い。

本書には個性的な人が大勢登場する。経営陣にプロジェクトを認めてもらうために、プレゼンで土下座をした研究者には驚く。今日本の製造現場では、こういう人がいるんだろうか。上司、会社の方針が絶対である管理主義について考えさせる本である。また、開発中の抗体医薬がこけたバイオベンチャーの章もすごかった。株価が10分の1になり、資金繰りが悪化、従業員を5分の1まで減らしていくときCEOが脳腫瘍になるが、彼が進めたものが死後にブロックバスターになる。科学技術以上に、研究者たちの意欲が大切であることがよくわかる。
難を言えば、当たり前だが7章ともインタビュー、エピソード中心の、似た流れ、構成になっている。私は勉強のつもりだったから良いが、小説と違って一度に全部読もうとしたら飽きると思う。


概要:内容は良いが、一般向けでないのが残念
本文:【要約】新薬の研究から開発までの流れを、(良くも悪くも)プロジェクトX風に書き上げた本。

【読みどころ】世界の名だたるブロックバスターの研究・開発の経緯を浅く知ることが出来る。特に、プロジェクトの困難(毒性・物性・予算・経営陣との交渉)を、苦労しつつも1つずつ乗り越えていく様は非常に痛快である。私は企業の研究者だが、この本からブロックバスターのぶつかった障壁を知り、どんな薬にも障害はつきものであることに勇気づけられた。そして、研究者の熱い思いや研究に対する自信が重要であることを再認識できた。

【問題点】しかしながら、私が星5つをつけなかったのは、この本の難解さが理由である。内容は平易なのだが、製薬業界特有の言葉がちらほら見られるため、高校生などには不向きである(例えば、薬の『研究』と『開発』の違いが分からない人には不向き)。一応用語には説明があるが、2度目以降はほとんど断りがない。またプロジェクトがぶつかった問題について、どういう問題なのか、なぜ問題なのかが理解できないと、この本の面白みが半減してしまう点も残念である。

【その他】
・対象は、製薬企業研究者、国立の薬学部生、製薬企業に勤めたいと思う人などが最適であろう。最も適しているのはおそらく製薬企業研究者。
・日本語訳は良い。原著に忠実でありつつも日本語として読めるレベルであろう。
・日本人はほとんど出てこない(2〜3人に対し、わずかな記述がある程度)。



著書名 新 小児薬用量
著者名
出版社 診断と治療社
ASIN 4787814648
装丁 文庫
価格 ¥ 3,045
感想文概要:この本のみに頼るのは少々危険かもしれません
本文:成人での用量とともに新生児から12年までを6段階に分けて小児薬用量を記載してあります。薬剤は一般名で記載されていますが、欄外に商品名も書かれていますのですぐにわかります。しかし、たとえばテトラサイクリン系薬剤が小児では歯芽の着色をきたしうる、などの使用上の注意はテトラサイクリン系薬剤一般のところに書かれており、次のページのミノサイクリンなどの個々の薬物のところでは記載はありません。したがって時間のないときに、この本のみに頼って使用経験の少ない薬剤を投与するのは少々危険かもしれません。小児の薬剤投与に慣れた後、念のための確認として使用するのが良さそうです。

著書名 治療薬マニュアル 2008 (2008)
著者名
出版社 医学書院
ASIN 4260005863
装丁 単行本
価格 ¥ 5,250
感想文概要:定番書籍
本文:毎年、アップデートされるので、買い換えています。
今年の注目点は、薄くなった事、ですね。
紙質が変化して、薄くなっていますが、破れたりはしないので、大丈夫ですよ。

著書名 小児の薬の選び方・使い方―直伝
著者名横田 俊平, 田原 卓浩, 橋本 剛太郎,
出版社 南山堂
ASIN 4525284420
装丁 単行本
価格 ¥ 5,460
感想文概要:小児外来初心者に役立ちます
本文:一般小児科外来でよく使用する薬剤の用量だけでなく、
症状、疾患ごとでの薬のチョイスや診断の簡単なフローチャートも載っており、
外来初心者にはとても役立ちます。

僕自身初版を購入し非常に役に立ちました。
ローテートで小児科にくる先生たちにも勧めました。
プライマリー・ケアに絞っているのも読みやすいです。
オススメ!

概要:この本も・・・
本文:先輩薬剤師に勧められて読みました。薬剤師の私には少し難しい部分もありましたが、服薬指導の仕方や、調剤での注意など、勉強になりました。また、私自身子供がいるので、その点でも参考になる1冊でした。

著書名 こころの治療薬ハンドブック 第5版
著者名
出版社 星和書店
ASIN 4791106539
装丁 単行本
価格 ¥ 2,730
感想文概要:勉強になった
本文:精神科の主用薬剤を網羅した解説書。
薬剤ごとに、薬理説明、用量例、実際に処方したときのエピソードなどが大変見やすく書いてあって、巻頭にはカラー写真も載っています。
索引が引きやすかったし、英名索引があるところも良かったです。
勉強になりました。
あと、2008年版の表紙はちょっとメタリックなクリーム色で(シャンパンゴールド?)でとっても綺麗です。


概要:本当にハンドブック
本文:メンタルの薬のハンドブック。

 医療関係者などの専門家向けに出版されたものだか、エンドユーザーである患者に
とってもわかりやすく書かれていると感じた。

 1つの薬剤を簡潔に2ページにもまとめられている。

 第4版を改訂されたものでページ構成が第4版とは少々変わっているが、処方の実
際の解説やワンポイントアドバイス は変わらずに記載されいるのでどういう状態の時
に主に使われるのかがよくわかった。
 一般的な薬の解説本とは、違った点でも専門書の1つでもあるけれど読みやすいと感じる


 自分が飲んでいる薬をちょっと確認するのには、とても便利な本であると感じた。
第4版と比較してジェネリックや新薬についても多く記載されている点が良いと感じる。

 また、ひとりの著者ではなく、複数の方で分担執筆されているので、薬剤は違うが、
様々な目線からの症例などが挙げられ
ているので、それぞれの執筆者の臨床上のご苦労 や効果があったときの喜び感が伝わって
きました。
 
 メンタルの薬のこと知りたいことがあったときにも簡潔にまとまっているので、読み
やすくアドヒアランスの向上にも繋がる1冊であると思われる。





著書名 処方がわかる医療薬理学 2008-2009 (2008)
著者名中原 保裕
出版社 学習研究社
ASIN 4051530108
装丁 単行本
価格 ¥ 3,150
感想文概要:
本文:

著書名 危ない薬
著者名青山 正明
出版社 データハウス
ASIN 4887186398
装丁 単行本
価格 ¥ 1,995
感想文概要:この本、稀代の 「啓蒙書」 かも・・・。
本文:敢えて、名著であると言っておこう。
著者、青山は自ら首をくくって死んだ。その死については、本人にしか語れないと思うので、コメントは差し控えたい。
しかし、この本は、文部科学省および厚生労働省それぞれが大々的に推薦図書に指定してもおかしくないほど、さまざまな意味において「啓蒙的」な内容である。

非合法のドラッグ、たとえば、ヘロインやLSD、マリファナ、覚醒剤(コーヒー(カフェイン)だって覚醒剤なんだけどね)なんぞより、タバコ(ニコチン)やアルコールの方が始末が悪いってことも、きちんと説明されてる。合法/非合法の区別など、実はその時々の為政者の恣意的な「さじ加減」なのだということだ。
マジック・マシュルームを食ったり、葉っぱをくわえたりして(あるいはアルコールを飲んだり、場合によっては自らの身体を傷つけたりして)トランス状態になり、「憑依」や「脱魂」と呼ばれる超常的な意識に到り、癒し(今で言えば「医療」)やお告げを受けて集団を率いる(今で言えば「政治」)「職能集団(あるいは個人)」が存在した(シャーマンという)。
これが実は、人類の歴史の中で言えば、相当長期に渡って行われていたのだ。むしろ、こういったことが奇異なもの、「非合理的なもの」として退けられてきたのは、ごくごく最近のことなのだ。しかも、こうした行為は、現在でも地球上のあちこちでいまだに続けられているのだということ…。
我々は、あまりにも視野が狭い。目先の現実の中で暗黙のうちに「常識」と措定されてしまっているものにしがみついて、不自由に生きている。自ら現実を壁の中に閉じ込めて、身動きできない状態にしている。
そんなアホさ加減を青山はせせら笑うようにこの世を去った。生きにくく堅苦しいこの国の「現実」に幻滅していたのかもしれない…。しかし、逝ってしまった者の思いは推し量れはしないが、その生き様も大いに刺激的で「啓蒙的」であった。


概要:著者は死んでます。
本文:この本の著者である青山氏は死んでいる。彼の死に関して、知人である吉永嘉明氏は著作「自殺されちゃった僕」の中で、青山氏は重度の薬物中毒の果てに自殺したとある。

この本の中では薬物と上手く付き合ってるように見えた青山氏。しかし彼もまた薬物によって死に追いやられた。
それを踏まえた上で読むべし。

概要:タバコ、酒は、最悪のドラッグである
本文:危険性ばかりを訴える無内容な「啓蒙書」か、無責任な(しかもどういう訳か文学かかった)べたほめをやるしかない、すでにいっちゃってる「賞賛書」以外は、翻訳モノしかなかった「ドラックもの」というジャンルに一石を投じた功績は大きい。

タバコや酒がドラックである(しかもかなり最悪なドラックである)という意識が致命的なほど低いこの国にあって、その辺りのフォローも忘れてない。

煙草:アルコールやヘロインを中毒的でなく使用する人は数多くいるが、ニコチン使用者の場合、中毒者でない人はほとんどいない。すでに耐性の形成されているほとんど喫煙者=常習者は大きな意識の変化を経験することはほとんどない。このような効果の伴わない、行為そのものを目的とする摂取の悪循環は(効かないのにやめられない)、他のドラッグでは中毒の末期にしか認められないものである。

酒:アルコール中毒は、最も治療の困難な薬物中毒である。アルコールの身体的依存性(禁断症状)は、イリーガルドラッグ中最悪といわれるヘロインのそれに等しい。

 もっとも体内で猛毒のアセトアルデヒドに変わり、飲みすぎると気分が悪くなるので、よほどの理由・社会的圧力でもないと数年で中毒となることはない。その代わり20~30年でツケが回ってくるので、その間酒税は稼げるし、20歳あたりから飲み始めてもらえば、労働力として役立たずになる頃に廃人になってくれる、福祉が助かる、と福祉国家にとっては願ったり適ったりのドラックである。

なお、おなじデータハウスの『続・危ない薬』はSEXドラッグなんかをあつかった、時流におもねる別物。


概要:ジャンキ-達よ、まずこの本を読もう
本文:彼が生きてたら、今の世をどんなふうに書き記したのだろうか…。
覚醒剤からナチュラルハイまで、代表的なドラッグを緻密に解説。現在あるドラッグ本のほとんどのルーツと言っても過言じゃないでしょう。
隅々まで読み込める至高の一冊!

概要:著者はもう死んでいる
本文:著者の死について、よく分からないとしか言いようがないようですが、いずれにしても、病死や交通事故死などとは異なる死であったことは間違いがないようです。

そうしたことも踏まえて読むと、凄まじいような気になります。個人的な自由と警察当局との板ばさみになり、殉教を遂げた一人の人間があったということを、読者は決して忘れてはならない。

今更ながら、タバコとアルコールが合法なのは、税金が取れる以外の理由を持たない。もし、国家が善(?)を貫くというのであれば、1920年のアメリカのように「禁酒法」を施行するべきである。正しくドラッグを楽しむ人の多くが、アルコールを飲まないと言う。どうしてなのかと聞いてみると「だって、からだに悪いからね」と彼らのほとんどがそう言うのである。





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