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著書名 街場の教育論
著者名内田 樹
出版社 ミシマ社
ASIN 4903908100
装丁 単行本
価格 ¥ 1,680
感想文概要:格好の教育入門書(あくまで入門書)。
本文:ブログ上で社会問題について
独自の論を綴り、有名になった(らしい)
内田樹氏の「街場の…」シリーズの新刊。



文章はかなり平易で読みやすい上、
教育問題は(筆者を含む)知識人にとって、
無責任に物を言いやすい領域だとする
本書独自の主張が本文全体で貫かれており、
その点ではとても興味深い一冊ではある。

ただし、この点を加味したとしても、
筆者の専門が教育というわけではない
(彼の専門はフランス文学らしい)ためか、
教育そのものの分析がやや浅い印象はぬぐえない。
特に後半の国語教育論は読むに耐えない。


なので、
教育問題を考えるとっかかりとして読み、
その上で他の教育書を読むのが、
この本のベストな読み方ではないかと思う。

概要:教師たちよ、これを読んで元気になろう!
本文:「教育改革の主体は教師」のくだりに共感。
保護者には「教育を受けさせる義務」がある。法律が変わってもそれを支えるのは現場!
政治家がなぜ教育改革をめざすのか、著者の論理は明解であり痛快である。
悩める教師たちにこれを読んで元気になってもらいたい。

概要:もちろん面白い、けど鵜呑みは禁物。
本文:いつも通りの内田節。好きな人は好きでしょう。
初めて読む人も、そうそうとうなずくところはあるでしょう。
話の切り口に惚れ惚れする人もあるかもしれません。

ただどうだろう、その道の専門家が読んだら、
おいおい……と思うところもあるのではないでしょうか。
力不足で論破するには至りませんが、
ある章で「おや?」と思うところがありました。
読み物としては面白い、けれどそう批判的に書いたところで、
何のために? 誰のために?

話しことばにけっこう近いので、読み続けていると飽きる、
また納得できない内容であると反発したくなる、というところがあり。
この文体である以上、しかたないのかもしれませんが…

概要:礼にはじまり霊に終る
本文:いま教育行政に市場原理が導入され、合理性、契約とその履行、投資対効果の明快さなど、ビジネスのコンセプトの導入が求められている。著者はそれに抗して、矛盾や首尾不一貫、曖昧さや複雑さを積極的に擁護する。そこから、子供たちは学んでいくのだ、と。孔子の時代から師弟のコミュニケーションの中にしか教育はない。あらゆる優れた師は「私には偉大な師がいた」と弟子に語り、教育の起源を追跡不可能な形にして、弟子にブレイクスルーを促す。より大きなものを感知し、そのわけのわからないものとコミュニケーションをはかるという行為こそが学であり、師はその回路を開いてやるだけなのだ。礼とは葬礼のことで、死者とのコミュニケーションである。存在しないものとのコミュニケーションが、全てのコミュニケーションの原型にある。私たちは不在のものが何を求めているのか真摯に耳を傾けなければいけない。


概要:素直に楽しめ、考えさせられた。
本文: 教育に関するエッセー、日本語の随筆ではなく、評論といったところでしょうか。現実にある場面を使用できる資源を有効活用して現状を可能な限り改善する方法以外に教育改善は、難しいという前提から出発しています。自分を含めて一般人は、現状が芳しくないときに教育に限らず劇的な変化を望む傾向にあります。しかしそのような方法や万能薬など無く、小さな改善の積み重ねしかないように思えます。
 また日本では教育費が高いので、教育に費用対効果を望む親も多いのではないのでしょうか。このような考え方に内田先生は、一石を投じます。極論してしまうとコミュニケーションに必要な道具と資源そしてそれを活用する方法を獲得することが教育で得られる成果と言っているように感じました。昨今、多くの勉強本が収入のアップ等に結びつけて考えられるのと対照的な内容となっています。
 最終章は、宗教教育ですが、政府が目指している宗教教育と本来の宗教教育の持つ意味の違いを明快に区別しています。宗教の持つ両刃の性格を見分け、適切な対応方法を身につける重要性は、著者と全く同意見です。

著書名 橋本治と内田樹
著者名橋本 治, 内田 樹,
出版社 筑摩書房
ASIN 4480814981
装丁 単行本
価格 ¥ 1,890
感想文概要:橋本さんはなぞだらけ
本文:橋本治/内田樹『橋本治と内田樹』筑摩書房

なんだかんだで、橋本さんはなぞだらけ。内田先生の鋭敏な対話術を駆使しても、なぞだらけ。橋本さんはどうしようもないほどに「パブリックな人」である、ということだけは、よくわかりました。橋本さんの数多くある著作は、ぼくはまだ少ししか読んだことないのですが、もっともっと読みたくなりました。
それから、内田先生の著作のなかで、ぼくがもっとも好きなもののひとつである『先生はえらい』(ちくまプリマー新書)の文体が、どうも他の著作とは違ってるのはなんでだろうかな、という謎が解けました。あれは、橋本さんの文章の影響だったのです。どおりで、あれほどのスピード感があるのだ。なっとく。

概要:橋本 治
本文: 読後の感想として、この対談本は、あとがきで橋本治さんが書かれているように、お二人が対談を通じて橋本治さん本人について掘り下げていく流れになっていると思いました。
 率直に言って、文中で内田さんも折々仰られていますが、自分自身は橋本治さんはよくわからない人という印象を強く持ちました。その理路がわかるようでわからない。「これこれな人」と述べにくい。
 しかしながら、小説の書き方や他者へのアプローチなど要所要所で納得させられるため、直ちに「知らない」と切り捨てられない、いい意味で変な魅力が醸し出されています。
 私は内田さんの本を読み、他方で橋本さんの本を読んだことがないのですが、これまでの内田さんの本とは違ったおもしろさがあると思います。
 自分だけかもしれませんが、意地になって橋本治さんの小説等を読んでみたくなる本です。
 興味があれば一読してみて下さい。

概要:内田センセの「対談による橋本治論」
本文:2005年に行われたお二人の対談が、やっと1冊の本になりました。
お二人のファンとしては、「私のための企画だわ♪」と嬉しくなってしまいます。
特に、二十年来の橋本治ファンとしては内田先生が羨ましくてなりません。
形式としては「対談」なのですが、橋本さんを敬愛してやまない内田先生が「聞き手」に回ることで橋本さんの「魅力」「秘密」を解明しよう、というような感じです。
「内田先生が対談という形で書いた橋本治論」というか。
橋本ファンとしては読んでいる間にやにやしっぱなしで楽しくてしょうがないのですが、橋本さんをよく知らない内田先生のファンにとってはどうなのでしょうね。
お二人の稀有な思考回路から紡ぎ出されるやりとりは、「どっちもよく知らない」という人にとってももちろん刺激的だと思いますけれども。

著書名 ニクドレ! (MUJIN COMICS)
著者名ZUKI樹
出版社 ティーアイネット
ASIN 4887742908
装丁 コミック
価格 ¥ 1,000
感想文概要:
本文:

著書名 愛で痴れる夜の純情 傾城編 (花丸コミックス)
著者名鈴木 あみ
出版社 白泉社
ASIN 4592204425
装丁 コミック
価格 ¥ 620
感想文概要:
本文:

著書名 出たとこファンタジー りた~んず (タツミコミックス)
著者名樹 るう
出版社 辰巳出版
ASIN 4777806189
装丁 コミック
価格 ¥ 1,000
感想文概要:書き下ろし10Pを加えた新装版
本文: 以前にぷるぷる学園編、ケロケロ魔法の塔編で発売された著者の代表作が書き下ろし10Pを加え新装版で大復活!
 内容は人魚のカップルのドタバタ冒険ファンタジー四コマ、前半部(過去のぷるぷる編)では出番の少ないハヤタは後半部(過去のケロケロ編)では大活躍します
 書き下ろしのタイトルは「猫族の失恋」となっていますが、どちらかというと内容は失恋ではなく子育てです。
 後書きを読むと書き下ろしのネタがたくさん出たみたいなので是非続編なんかを書いてほしいですね(個人的に大好きな作品でしたので・・・)

著書名 世界樹の迷宮2~六花の少女 上巻 (IDコミックス REXコミックス)
著者名アトラス
出版社 一迅社
ASIN 4758061157
装丁 コミック
価格 ¥ 580
感想文概要:なかなかの力作です
本文:連載は読んでいないのですが、気になっていて購入しました。

絵柄も中々可愛らしく、ストーリーも幾つか伏線を張りつつも解りやすいです。
戦闘が多めですが、スピード感を上手く増していると思います。一気に読めました。

何より、主人公の金髪ガンナー、青髪ブシドー、黒髪マグス、三つ編みカスメ(+虎)
それぞれの個性が魅力的で良かったです。このペースで上下巻?となると
後半のペースが少し心配ですが(上巻では二層に行くかと言う辺りなので)
個人的には続きが楽しみです。

概要:コミカライズ
本文:かんなぎでおなじみのREXで連載中の人気ゲームのコミカライズです。
世界観はゲームを基にしており、ストーリーは主人公の少女ガンナーの過去の回想から始まります。

絵柄は日向さんのキャラクターデザインに近い絵柄で描かれていて、ほとんど違和感はありません。またストーリーはオリジナルで、戦闘シーンなども迫力があり、ゲームをプレイされた方にも納得のできのものだと思います。

アンソロジーばかりだった作品にこのような出来のよい作品はうれしかったです。ゲームをプレーされたかたは購入して損はないと思います。



著書名 木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)
著者名西岡 常一, 小川 三夫, 塩野 米松,
出版社 新潮社
ASIN 4101190313
装丁 文庫
価格 ¥ 900
感想文概要:技術の伝承
本文:西岡常一、その弟子の小川三男、そのまた弟子の若い人たちの聞き書きをまとめた合本。
二人の棟梁(西岡、小川)の考え方は決して同じではないが、時代に合わせて、技術を伝承
していこうという姿勢は素晴らしいと思います。
人の癖さえも、あまり直そうとせず、どちらかというとありのままに個性のままに人を使って
いく。これは普通の企業ではなかなかできないですよね。

若い人の話が意外と面白い。その時にいたほぼ全員に話をさせているわけですが、このことに
より、当時の斑鳩工舎の雰囲気がよくわかります。面白いのは自分たちが素人集団でこんな
大きな建物が本当にできるんだろうか?などど同じようなことを言っている。
あまりみんな怒らないし、マイペース。チームワークがいいんでしょうか?やはり親方の姿勢
なのか?

間違いなく日本が世界に誇る文化遺産、法隆寺にもう一度行ってみたくなりました。




概要:手で考えてきた人たちの言葉
本文:法隆寺最後の宮大工、西岡常一の語る<天>。
その弟子、小川三夫の語る<地>。
さらに、小川の作った鵤工舎に集う弟子たちが語る<人>の三部構成からなる本。

手や身体を使って考えてきた職人たちの言葉は、
頭や本で考える学者の言葉よりも、
実質的なものだということを思わされるような本。

人生論や仕事論であるのはもちろん、
法隆寺大工の口伝は、親や教育者など、
師といわれる立場の人にとっては
必読の教育論でもある。


概要:普遍的な教育論
本文:宮大工。
寺社仏閣を専門に建築、修繕を行う職人だが、昔は寺ごとに材木屋、瓦屋、左官屋などの職人がいた。
しかし、明治維新の廃仏毀釈によって仕事がなくなった職人たちは一人また一人と寺を離れ、昔ながらの宮大工もほとんどいなくなってしまった。しかし、たった一人、法隆寺の宮大工としてありつづけた職人がいた。
西岡棟梁は、愚直なまでに昔からの教え(口伝)を守り、どんなに生活が苦しくても寺以外の仕事は受けなかった。そのため暮らしは厳しく、跡継ぎとなる子供たちはほかの仕事を見つけることになった。
その西岡氏が語る、宮大工の心意気は、奇しくも現代教育への警鐘に聞こえる。
いつの時代も、「教育」がいかに重要なことであるか、を教えてくれる。

概要:本物の重み
本文:今は亡き法隆寺大工の西岡氏と、その弟子の小川氏の語る言葉を聞き書きしたもの。
以前に出版された3冊を合本し、約560ページと読み応えのある量になっています。

一般の住宅を作るのとは違い、寺社を扱う宮大工の仕事は、ひとつを仕上げるのにも2〜3年かかるそうです。
法隆寺は1300年建ち続け、宮大工も200〜300年後を考えて建築するとのこと。
スケールが違います。

飛鳥の時代から口伝されてきた教えを忠実に守ってきた西岡氏。
木の癖を読み取り、悪い癖であってもそれを活かして使うことが重要。
それは人の使い方にも通じることであり、統率下にある大工に対して思いやりを持ち、個性を活かしてあげることが必要。
それが出来なければ棟梁は務まらない、と。

大工の世界だけでなく、人を指導する立場にある方は、是非とも肝に銘じたいことです。

言葉では伝えられない重要なものを、自分の頭で考え、経験によって学んできたそうです。
本を読んで分かった気になってはいけないと、戒められました。

どのような分野であれ、その道を極められた「本物」の方が語る言葉は重みがあります。

概要:宮大工、西岡はスゴイ人だ
本文: 西岡の言葉で、鉋は木の細胞を切り刻まないので、電動鉋のように
ガサガサしないと。力任せではない技を感じる。木は育った場所に使
うと。東側で育った木と北側で育った木は違うのは見当がつくが、建
物でも、場所によって使い分けなければ、くるいがでてくると言う。
 ここまでこだわる西岡の話を、そのまま話し言葉で綴ってあるので
たいへん読み応えがある。ただ、小川や塩野の文章はもうひとつであ
った。まあ、西岡にはかなわないのは当たり前だろうが。
で、厚みの分が、この二人の文、星ひとつ落とした。

著書名 知に働けば蔵が建つ (文春文庫)
著者名内田 樹
出版社 文藝春秋
ASIN 4167753138
装丁 文庫
価格 ¥ 650
感想文概要:著者は確信犯です
本文:「なかなか鋭い視点だな」と思わせたり、「何を言っているのかわからないよ」と感じさせたりする話がごちゃ混ぜになっています。
ここにレビューを書くために本書を読みながらいろいろと考えていた感想が、「あとがき」に著者自身の手によってしっかり書き込まれていました。著者は自分自身でわかっていながら、こういう文章を書いている確信犯であることがよく分かりました。
同意できないこと、理解できないこともありましたが、すとんと腑に落ちるものも多く、総合的には面白い本だといえるでしょう。

概要:読んでみていろいろと気付くことが多い本です
本文:読んでみてこれからの日本の将来のことが心配になってしまったりしましたが、読んでみて自分の生き方、若者、これからの社会について気付かされることが多く、買ってよかったと思います。題材は難しいものが多いですが、文章は読みやすいので、気持ちよく読めます。

この本を読んで実践しても別にお金とか財産の蔵は建たないと思います。でも人々に共有された知識の蔵は建つかも。世界に共有され、自由に使える知識(オープンソース、Linux、哲学等々)というものはお金よりもある意味価値があると思います。

概要:頭の体操
本文:著者のブログを編集して書籍化したもの。時事問題への言及は多いが現実的な提言というよりも、週刊誌や月刊誌よりももうちょっと違う視点で現実社会を捉えたい、でも現代思想や哲学なんか難しい、と思っている人にはちょうどいい文章をいつも提供してくれる。
個人の権利、機会の平等、プライバシーの保護、勝者と敗者を明確に階層化するこの社会の行く末がいかに味気ないものか、同時にその流れがいかに止め難いものか、冷静に分析する。
個人的には第一章の「貴族と大衆」が読みごたえがある。
現代社会の一見平等に見えるメリトクラシー(実力主義、能力主義)が不平等の是正どころか、逆に階層化を一層押し進めるような危機的状況をいかに生み出しているのかを論じる。そしてオルテガが予言したような本格的な大衆社会の到来のなかで、それでも目指すべき共同体のよりよい市民(オルテガのいう「貴族」)のあり方について提案している。
他の文章も、軽い語り口ながら、常に根源的な、はっとする問いを投げかける著者らしさは十分に現れています。

著書名 こんな日本でよかったね─構造主義的日本論 (木星叢書)
著者名内田樹
出版社 バジリコ
ASIN 4862380964
装丁 単行本(ソフトカバー)
価格 ¥ 1,680
感想文概要:俯瞰的あるいは立ち位置を変えて眺める重要性
本文:例によって内田さんのブログから編集者がまとめたもの。
1章 制度の起源に向かってーーー言語、親族、儀礼、贈与
2章 ニッポン精神分析ーーー平和と安全の国ゆえの精神病理
3章 生き延びる力ーーーコミュニケーションの感度
4章 日本辺境論ーーーこれが日本の生きる道
こんな流れで進むわけです。
出来の悪い中年オヤジとしては読めない漢字や意味が分からない言葉に翻弄されながら分かる範囲で読み込むしかないわけである。
今回のお勉強としては。
両論併記の適否の一定間留保、誤りから学ぶこと、「格差社会」とはいうのは、格差が拡大し、固定化した社会というよりはむしろ、金の全能性が過大評価さらたせいで人間を序列化する基準として金以外のものさしがなくなった社会のことではないのか、現代日本の家庭では「苦痛」が換金性の商品として流通しているのである、人生はミスマッチである、真の愛国者は決して「愛国心」などということばを口にしない、等々である。

概要:三丁目の夕日は日本に戻って来るのか?
本文:大ヒットした映画『ALWAYS 三丁目の夕日』で

描かれた昭和30年代(1950年代)・・・・

脱臭され美化された虚像であるとの批判が

実際の30年代を知る人々からなされているようですが、

内田氏の言う

「生活は貧しいし、国際社会でも相手にされない

三等国だけれど、全員が飢えるとき以外には

ひとりも飢えないような暖かい社会。」という

一面は、豊かに描かれていたのではないでしょうか。

「格差社会」の是正を金で解決しようとする愚かさを

説いているあたりには、これからの時代を生き延びていく

ための指針を見たような気がしました。

浅羽通明『昭和三十年代主義』と共鳴しています。

概要:真にラディカルな思想家の日本論
本文:内田さんの思想は倫理学者エマニュエル・レヴィナスに影響を受けているだけあって、「他者と共に生きる」とか「礼を重んじる」といった倫理的なことが書かれています。道徳とか倫理とか聞くと鼻白む人もいると思うけど、しかし一方で、というべきか、と同時に、というべきか、内田さんは発想の仕方と結論がそこら辺の自称ラディカリストさんよりもよっぽどラディカル(=過激・根本的)なことも書いています。しかもあくまで当たり前のことを書いてるかのような柔らかい文体で。
「改革をやめろという方がよっぽどラディカルでアクティヴなスローガンなのである」(269p)とか「「ただちに変革を」というような定型的な言いかたをこそひとつ「ただちに変革」されてはいかがであろうか」(255p)といった具合に。

ぼくは割と「人はもっと自分勝手に生きてもええんじゃないか」などと思っているんですが、各テクストのタイトルや書き出しの主張に「へ?」と思っても、文章を読んでるうちに内田思想独特の論理展開に引き込まれ、各テクストを読み終わる頃には「そうかも・・・」と納得させられてしまうのでありました。
内田さんの文章を読んでると、倫理とラディカルであることって矛盾しないんだなあというか、「矛盾を矛盾として生き、引き裂かれてあることを存在の常態とするような人間の成熟(228p)」みたいな話は何度か登場するのですが(55年体制支持とか愛国者は愛国を語ってはいけないとか)、これが内田さんの思想の根幹なのかもしれません。

いつも手の届く範囲において何度も読み返したい本です。



概要:珠玉のユーモア・エッセイ集
本文:一見すると、現代社会をまじめに批評した論考のようですが、よく読んでみると、そこかしこにナンセンスやパラドクス、論理的なズレが(意図的に)埋め込まれており、運良くその地雷を踏むと笑いのつぼにはまる、という仕掛けの本です。難しい言葉も多く使われていますが、そのぶんレベルの高い上質のユーモア・エッセイに仕上がっていると思います。

ユーモア・エッセイは性に合わないと言っていた友人も、この本のユーモアはわかる、面白い、と絶賛していました。

概要:発想の転換のきっかけになりそうな本
本文:アマゾンの内容紹介文を見て買ったが、内容はおどけた口調で書かれているものの難解で読みずらい部分もあり(特に第1章)消化不良という感想だ。著者の考えは多数意見の逆説を行くような感じで例えば女性差別についても男に価値がないから(生物学的には女100人に対して男一人でバランスが取れる)男に不当な高い価値が付けられて来たのが理由だとか。また原理主義の逆で人生を機嫌よく生きるためには物事にこだわらない、プライドを持たない、被害妄想にならないの三点が大事だそうである。個人的に参考になるのは自分が嫌になっても一気にリセットしようとせずに冷静に何処を直していけばよいかを考えることか。著者は真の意味でインテリでエリートであると思われるので弱者の自分にはあまり参考にはならないが発想の転換のきっかけを与えてくれる本かも知れない。

著書名 街場の現代思想 (文春文庫)
著者名内田 樹
出版社 文藝春秋
ASIN 4167717735
装丁 文庫
価格 ¥ 600
感想文概要:現代の「常識」に警鐘を鳴らす
本文:正直、著者のことを知らなくてたまたま手に取った本だったが
読んでびっくり。目から鱗から落ちるというのはこういうことか。

教養とは、文化資本の獲得とは、敬語の真の意味とは、成果主義について、
婚姻制度の意味、夫婦が離婚に至るまで、などなど・・・

俺は他人より教養があって頭が良い、今の会社はなんてつまらないんだろう、とりあえず
転職してやるか、といった考えをもつ若い人に読んでほしい。
自分は本書を読んでいかに自分がバカかと思いました。

俺らしさ、自分らしさを追求してしまいがちな人は
同著者の「疲れすぎて〜」も一読をお勧めします。

まあ、一般人にはそう単純にはいかないんじゃないの?という感じる点も
少々ありますが、ためになる本であることは間違いないと思います。

概要:興味深い文化資本
本文:前半部分に記述されている「文化資本」の考え方は、現代においての専門性にちょっとした警告を促す素晴らしい解説です。特に、小中学生を持つ親は、必読のパートと思われます。ただ、後半は、まさにブログの投稿記事をそのまま持ち込んだようなエッセイで、ちょっと拍子抜け。一つ一つをもっと掘り下げて欲しかったな、と感じてしまったので、あえて星4つにしました。

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